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ホルモン補充療法とアンチエイジング

 
     
 

 各種ホルモンの分泌量は加齢とともに低下します。加齢によるホルモンの減少が老化現象の原因の一つと考えられています。失われたホルモンを補充することで老化や病気を予防するのがホルモン補充療法です。

 加齢によって減少するホルモンには、エストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンの他、男性ホルモンであるテストステロン、成長ホルモン、そして性ホルモンの前駆物質であるデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)などがあります。これらの多くは20代にピークとなり、その後次第に減少し、40代から50代前半になって急激に低下します。運動不足、ストレスや過労、睡眠不足、不健康な食生活などの生活習慣の乱れはホルモン分泌の低下を助長します。

 エストロゲンの補充療法には認知力の改善、更年期障害の緩和、お肌の改善、脳卒中の予防、膣萎縮症の改善、骨粗鬆症などの効果があります。プロゲステロンは骨粗鬆症や心臓疾患の予防、子宮癌や乳癌リスクの減少、更年期障害症状の緩和、偏頭痛の改善、性欲の改善、体脂肪率の低下などをもたらします。狭義のHRTはエストロゲンとプロゲステロンとの2つのホルモンの補給のことです。急激なエストロゲンの低下に対し最小限を補充することで、その変化を緩やかなものとします。飲み薬の他、皮膚に貼るパッチ剤、肌に塗るジェル剤などがあります。ピルも同じ2つのホルモンからできていますが、ピルにはHRTの4倍以上のホルモン量が含まれています。HRTは乳癌の発症を予防するため、5年以内に中止するのが一般的です。

 テストステロンは男性の更年期障害の緩和、性欲の改善、思考力や記憶力の改善、心臓病やアルツハイマー病の予防、体脂肪の減少、筋力や骨密度の向上などの効果があります。女性にも投与され、性欲や骨密度を改善させる他、肌質や皮膚の弾力を改善します

 DHEAは肥満の予防、筋力アップ、記憶力や性欲の改善の他、糖尿病や心臓病を予防するとされています。エストロゲンとプロゲステロン、テストステロンは処方箋が必要ですが、DHEAはサプリメントとして入手できます。

 成長ホルモンもよく使われます。体内で種々の成長因子に転換され、心肺機能や肝機能の向上、骨粗鬆症の予防、免疫力の改善、体脂肪率の減少、肌質の改善、性欲の回復などの効果があります。成長ホルモンにも処方箋が必要です。

 各種ホルモンの低下は血液検査で容易に調べることができます。その結果に基づき、補充療法の適応について医師に相談してください。その際、副作用についてもしっかりと話を聞くことが大切です。

 

 

 

 

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