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ビタミンCとインフルエンザ

 
     
 

 朝夕の寒さが身に堪える季節を迎え、巷には風邪が蔓延しています。街を行き交う人々が辛そうに咳やくしゃみをしています。日本では各地ですでにインフルエンザ流行の警報が出ています。ここベイエリアでも間もなく発表されるでしょう。

 インフルエンザの症状は皆さんご存知ですね。突然の高熱、全身の倦怠感と痛みに始まり、喉の痛み、鼻水、咳や痰と続きます。特に最初の数日間が辛く、1週間は平常の活動に戻ることができません。仕事や学習への大きな影響は避けられません。

 こうした事態を避けるためにすべての年齢層にワクチン接種が勧められています。ワクチンはうまく適合すればとても有効です。少し型の違うタイプでも症状が軽く済むとされています。ところが、今年はワクチンの効かないインフルエンザに罹ってしまう方が少なくありません。これまで当院でインフルエンザと診断された方の3分の1はワクチン接種を済ませている方でした。幸いこうした例でも、今のところTamifluやRelenzaが有効です。

 ところが、もう一つ取って置きの治療があります。超高濃度ビタミンC点滴です。25gのビタミンCを一気に点滴する強力な治療です。超高濃度ビタミンC点滴と言うとアンチエイジングの強力な武器。シミやくすみの改善、お肌の張りの改善、ニキビの改善、抗酸化作用による抗加齢作用などがよく知られています。このビタミンC点滴にもう一つ、ウィルス感染症の改善効果があるのです。ウィルスと言ってもすべてのウィルス感染症に効くわけではありません。感冒、特にインフルエンザ感染症に有効な印象があります。当院でもウィルスによる感冒に対してビタミンC点滴を希望される方が少なくありません。もちろん、点滴後すぐに全快するわけではありません。でもかなりの確率で症状の改善が見られています。私自身がインフルエンザに罹った時も、点滴後に明らかに楽になりました。

 ビタミンCの抗ウィルス効果はライナス ポーリング博士の時代から提唱されています。風邪の時にはレモンがいいよ、などというのも生活の知恵でしょう。抗ウィルス効果の作用機序について、気管における抗炎症作用、免疫強化作用、ウィルスの増殖抑制作用の他、ウィルスに感染した細胞に過酸化水素が有効に働く可能性などが挙げられています。過酸化水素を介しての効果はビタミンC点滴ががん細胞を殺す抗がん作用と同じメカニズムですね。ビタミンC点滴を定期的に継続していると風邪やインフルエンザに罹りにくくなったという人が少なくありません。

 超高濃度ビタミンC点滴、まさに魔法の薬と言って良いでしょう。

 

 

 

 

 

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