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肥満と遺伝子検査について

 
     
 

 世の中には様々なダイエット法が溢れています。減量を思い立ち頑張ってみたけれどもなかなか効果がでない。同じような食事制限や運動をしても、その効果に個人差があるのはどうしてなのだろう。そんな疑問を抱いたことありませんか。

 肥満に関連する遺伝子の存在が明らかになっています。体型や太りやすさには遺伝子型の違いが関係していて、それぞれに最適なダイエット方法があるというのです。現在、100種類以上の肥満関連遺伝子が報告されています。日本人に重要なのはその中の50種程度で、特に3つの遺伝子が注目されています。   

 一つはベータ3アドレナリン受容体の変異で、日本人の35%が保有します。倹約遺伝子とも呼ばれ、エネルギーの代謝効率が良いので、余ったカロリーを脂肪として蓄積します。内蔵脂肪が貯まりやすく、りんご型の体型になります。男性に多いタイプで、糖質を代謝する効率が悪いため糖質摂取により太りやすいのが特徴です。このタイプには糖分制限ダイエットが適しています。有酸素運動を取り入れるとさらに有効です。

 2つ目は脱共役タンパク1というタンパク質の遺伝子変異で、25%の日本人が持っています。女性に多いタイプで、この肥満遺伝子があると脂質の代謝が悪いため脂質摂取により太りやすく、特に下半身に脂肪がつき、洋なし型の体型になります。このタイプは低脂肪ダイエットが有効で、下半身の筋肉トレーニングやストレッチ運動を取り入れるとさらに有効です。

 3つ目のベータ2アドレナリン受容体の変異は痩身遺伝子と言われています。日本人の15%に見られ、食べ続けても太りにくくバナナ型の体型になります。エネルギー消費が多く、筋肉を造るためのタンパク質まで消費してしまいます。ところが生活習慣の乱れなどから一度太ってしまうと、エネルギーを消費する筋肉量が少ないためなかなか体重が減りません。このタイプには高タンパク食が必要で、合わせて全身の筋肉トレーニングが勧められます。

 ダイエットやフィットネスに関連する遺伝子を調べる複数の民間サービスがあります。インターネットで申し込むと検査キットが届き、口腔粘膜を擦過した検体を返すと数週間で結果が送られてきます。最適な食事や運動の方法をアドバイスしてくれます。肥満の原因の全てがこうした遺伝子型だけで説明できるわけではありませんが、どのダイエット法が自分にとって最適なのかお悩みの方、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

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