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美容医療での再生療法について

 
     
 

 今、再生療法が注目されています。ES細胞やiPS細胞という画期的な技術が開発されて以来、世界中の科学者が研究にしのぎを削っています。再生療法というのは自分の細胞をいかして、失われた細胞や臓器などを補う治療です。これまでは生命の維持に必要な自分の臓器の働きが失われれば、人工臓器で代用したり、他人の臓器を移植するといった置換療法しか為す術はありませんでした。これらの従来の治療では異物を身体に導入するわけですから、拒絶反応の可能性を100%予防することができません。自らの細胞を使うことで、拒絶反応を無くすことを期待できるのです。

 美容医療の領域でも再生療法が導入されています。一つは肌細胞注入療法と呼ばれるもの。耳たぶの後ろから米粒大の皮膚を採取して、線維芽細胞と呼ばれる肌細胞を大量に培養、増殖してから肌に注射で戻します。加齢により衰えた肌細胞は、皮膚の張りを司る大切な成分であるコラーゲンを作り出す能力を失っています。コラーゲンを豊富に作り出す自らの肌細胞を増やして再度注入することにより、皮膚を活性化させ若返らせるのです。肌細胞を一度培養し保管しておけば、例えば10年後、若かった頃の活発な肌細胞をそのまま自分の肌に注射するなんてことも理論上は可能です。

 肌細胞注入療法よりも少し手軽に再生療法を試すことのできるのがPRP皮膚再生療法です。PRPとはPlatelet rich plasma(多血小板血漿)のことで、PRP皮膚再生治療では自分自身の血液に含まれる血小板を利用して皮膚の若返りを図ります。特別なキットを用い、自分の血液から高濃度血小板血漿を抽出します。本来は出血を止めたり、壊れた血管や細胞を治す働きのあるこの血小板には成長因子と呼ばれる若返りのための成分が豊富に含まれています。PRP療法によりこの成長因子が皮内に放出されると、コラーゲンやヒアルロン酸の生産が刺激され、栄養や酸素を運ぶ毛細血管の新生が促進され、お肌が若返ります。治療の難しい眼の周りの小ジワやタルミの他、にきび跡の改善にも有効です。自分の血液を使うので感染症やアレルギーなどの心配もありません。とても自然に仕上がります。

 再生療法は美容手術と違い、すぐに劇的な効果が見られるわけではありません。少し時間がかかっても良いから、自然な経過で同世代の人達よりも5才や10才も若く見えるお肌を手に入れたいという方にお勧めの治療です。

 

 

 

 

 

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