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ケガの功名:人工的な傷によるお肌の引き締め

 
     
 

 人の体は実に巧みにできていて、外的侵襲によりダメージが引き起こされると、それを修復するための巧妙なメカニズムが働きます。例えば皮膚に傷ができると局所に集まった細胞から様々な増殖因子が放出され、欠損した組織を補修するために必要な成分が産生されます。皮膚の正常の成分であるコラーゲンの増生もその一つで、組織の枠組みを新たに作り、皮膚の張りを取り戻します。

 美容医療にこの修復メカニズムをうまく利用する治療法があります。皮膚に無数の細かな穴を開けることでお肌の若返りを図るのです。人工的に造った傷が治る過程で、皮膚がキュッと引き締まります。ダーマローラーという剣山のような道具を使うのも一つの方法ですが、手技に伴う痛みや出血が少なくなく、感染の恐れもあり、また造られる穴の深さや間隔も不規則なため、必ずしも期待するような効果は得られません。

 最新の治療ではレーザーやラジオ波を使います。格子型の小さなチップの先に無数のエネルギーを正確に発する仕掛けがあり、目的とする皮膚を照射していきます。治療前に麻酔薬を塗布しますので、痛みは強くありません。いずれの方法も出血はありません。治療後の数日間は照射部位全体が紅く腫れたような状態になります。赤みと腫れが落ち着いてくると、人工的に開けた穴に一致して無数の細かなカサブタができ、それが数日から1週間で自然に剥がれ落ちます。その後も皮膚の深部で傷の修復過程は続き、皮膚が次第に引き締まってきます。その作用機序から推し量れるように、細かなシワや毛穴、ニキビ痕などを目立たなくする効果が期待できます。治療を繰り返していくと、お肌が次第にプリプリしてくるのを実感できます。

 レーザー波を使う“フラクセル”とラジオ波を使う“マトリックスRF”にはそれぞれ特徴があります。アジア系の女性の肌は非常に敏感なため、レーザーによる治療を受けると炎症後色素沈着を起こすリスクがあります。シワやニキビ痕は目立たなくなったけど、肌が全体に黒ずんでしまったという方が少なくありません。その点、炎症後色素沈着のリスクが極めて少ないとされている“マトリックスRF”の方が安心かもしれません。特に毛穴の気になる方におススメです。

 

 

 

 

 

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