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  活性酸素と私たちの生活:ビタミンC点滴の効能 その2  
     
 

 ビタミンCには強い抗酸化力があると言われています。抗酸化力って一体何なのでしょう。酸化というと食品や飲料の色や味が悪くなったり、鉄にさびを生ずることなどから、どうしても悪いイメージが付きまといます。でもこの酸化を担う活性酸素という物質は私達が生きて行く上で大切な役割を果たしています。体内に侵入した細菌を殺したり、有害物質を解毒したり、各種の酵素反応を促進したりなど、健康を維持するために働いています。

 ただしこの活性酸素が過剰に産生されると、その強い酸化力が細胞に傷を付け、遺伝子にダメージを与えるため、老化や癌、心筋梗塞や脳卒中などの生活習慣病の発症の原因となってしまいます。現代社会は活性酸素を生じさせやすい原因に溢れています。激しいスポーツ、喫煙、車の排気ガスの吸入、大きなストレス、テニスやゴルフ等での紫外線への暴露、医療放射線の暴露、食品添加物や農薬などの化学物質の摂取、多量の飲酒などは過剰の活性酸素を発生させます。携帯電話、パソコン、電子レンジなどの電磁波に浴びすぎても活性酸素の発生することが知られています。

 こうした酸化ストレスから身体を守るためにどうしたら良いでしょう。ジャンクフードを避ける、喫煙や有害物質の吸入や摂取を避ける、紫外線を避ける、ストレスを貯めないなどにより酸化ストレスを減少させるとともに、抗酸化物質を多く含む新鮮な野菜や果物をしっかりと摂る、適度な運動を続けることにより身体の抗酸化力を強化させることが健康の維持に役立つはずです。でもこうした優等生のようなライフスタイルを長く続けることは実際にはなかなか難しいですね。

 この抗酸化力の強化を助けてくれるのがビタミンCです。ビタミンCを十分に投与すると体内から過剰な活性酸素を効率よく除去してくれます。ペットボトル入りの緑茶にビタミンCが配合されている理由をご存知ですか。これは緑茶が酸化して味や風味が悪くなることを防ぐ目的で配合されているのです。ビタミンCを点滴すると良質の抗酸化物質が身体の隅々まで効率よく行き渡り、酸化による細胞のダメージや身体の老化を防ぎ、生活習慣病の発症を予防してくれます。ビタミンC点滴を続けていると体調の変化が実感できます。月一回の治療でも十分な効果が期待できるとされています。

 ビタミンCの効能は美肌効果、抗酸化作用ばかりではありません。癌細胞を選択的に破壊するという驚きの作用のあることも最近わかってきました。次回はこの抗癌作用についてお話ししましょう。

 

 

 

 

 

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