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  私の顔のシミはどのタイプ?  
     
 

 一口に顔のシミと言ってもいろいろな種類があります。それぞれの原因や性格も異なるため、治療法も変わってきます。女性に多く見られる顔のシミは、老人性色素班、肝班、炎症後色素沈着の3つです。

 老人性色素班は別名、日光黒子と呼ばれています。繰り返し紫外線を浴びることによりメラニン細胞が刺激され、皮膚の比較的浅いところでメラニン色素の産生が進みます。老人性色素班のできやすさには個人差がありますが、その理由はよくわかっていません。好発するのは紫外線の当たりやすい部位、すなわち眼の下の頬骨が張り出した部分やこめかみなどです。よくお年寄りにみられる黒褐色のイボのような扁平な隆起は脂漏性角化症と呼ばれ、老人性色素班が進行したものと考えられています。老人性色素班は一度できてしまうと自然治癒することはありません。このタイプのシミに最も有効な治療は、IPLとレーザー治療です。

 肝班も女性にとってとても悩ましいシミです。中年の女性に好発するため、ホルモンバランスの乱れや長年の化粧の影響などが関係しているとされています。眼のくぼみの周りの特に外側下方にできやすいべったりとした見かけのシミです。アメリカではRaccoon eyes(あらいグマの眼)とも呼ばれています。残念ながら肝班にはあまり良い治療法がありません。レーザーやIPLで治療するとむしろ悪化することもあり、気をつけなくてはなりません。トラネキサム酸と呼ばれる内服薬が有効との報告がありますが、アメリカでこの薬を入手することは容易ではありません。幸いこの肝班は加齢とともに次第に薄くなってくることが知られています。

 炎症後色素沈着(PIHと呼ばれます)は皮膚に何らかの炎症を起こした後にメラニン色素が沈着する状態です。やけど痕やニキビ痕のシミもこのタイプになります。日焼けも広い意味でのPIHです。PIHもレーザーやIPL治療により悪化することがあり注意が必要です。実はPIHは自然経過をみるのが一番の治療法です。身体の部位により回復するまでの時間は異なりますが、お顔のPIHは比較的早く数ヶ月で次第に薄くなってきます。

 お顔のシミは治療法を間違えると前より悪化してしまうかも知れません。経験豊かなドクターにしっかりと診断してもらい、適切な治療を施すことがとても大切なのです。

 

 

 

 

 

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